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中村憲剛と佐藤寿人が断言。この2人の監督が日本サッカーを劇的に変えた (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

中村 間違いなく、あのふたりが日本サッカーを劇的に変えたと思いますよ。それまでは守備を制して勝つというのがある意味でJリーグの定石でしたけど、今は攻撃に針を振っているチームが増えている。それはJリーグの将来を考えても、いいことだと思いますね。

---- そのサッカーをどうつないでいくか、というのも重要ですよね。広島にしても、川崎にしても、後任者がうまく流れを引き継ぎながらタイトル獲得を実現しましたが、そのあとにも継続できるかどうか。

中村 森保さんは、ミシャさんの作り上げたものをうまく補填して、整理して、勝つチームを作った印象です。

佐藤 ただ、ミシャさんの指導を受けていた選手がだんだんといなくなっていくなかで、伝え方が難しくなっていったと思います。

中村 当然、キャラクターが違うので、そういう現象が起こりますよ。鬼木さんもコーチ時代が長かったので、フロンターレの足りないところを把握していたと思います。そこをうまくカバーしつつ、鬼木さんの色も強く浸透させて初タイトルをもたらしてくれました。

佐藤 チーム作りを継続して発展させていくには、やっぱり伝えられる人が残っていかないといけないですよね。選手もそうだし、コーチングスタッフもそう。監督だけではチームは作れませんから、そういう意味ではコーチの役割もすごく大事だなと思います。

---- アンジェ・ポステコグルー監督が退任した横浜F・マリノスもうまく引き継いだ印象です。

佐藤 ケヴィン・マスカット監督は、ポステコグルー監督の下でコーチを務めていた時期があったんですよね。そこはうまくマリノスがカバーしたと思いますよ。監督だけではなく、J3では結果を出せなかったレオ・セアラ(2016年FC琉球に所属)があれだけ結果を出しているのもすごいこと。

中村 選手が活躍できるかできないかも、監督の力に左右される部分は大きいですね。もともとポテンシャルはあるけど活躍できていなかった選手が、別のチームに移籍してその監督のもとで活躍することはよくあります。その監督のサッカーとの親和性がポイントだと思いますし、移籍してうまくいく人といかない人がいるのはそういうことかなと。

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