Jリーグ年間ベストイレブンを独自選定。川崎F勢は何人入る? (4ページ目)

  • photo by Sano Miki

◆独自選考のJリーグ年間MVPと新人賞発表。川崎勢を抑えて選ばれたのは?>>

井手口陽介は完全復活を印象づけた

中山 淳(サッカージャーナリスト)

川崎のメンバーを中心に、ポジション別に活躍の上回った選手を選んだ川崎のメンバーを中心に、ポジション別に活躍の上回った選手を選んだ 今季は川崎が圧倒的な強さで独走優勝を果たしたので、当然ながら年間ベストイレブンも川崎の選手が多数を占めた。川崎のベストイレブンを、そのまま年間ベストイレブンにしてもいいくらい、ずば抜けていた。

 とはいえ、ポジション別に見てみると、他のチームにも川崎の選手を上回る活躍を見せた選手がいる。その筆頭が、ダントツのゴール数で得点王を獲得したオルンガ(柏)だろう。個人としては今季のJリーグを象徴する選手なので、1トップにはオルンガを選出した。

 2列目には、右サイドに家長昭博、左サイドに三笘薫(以上川崎)、そしてトップ下にエヴェラウド(鹿島)という顔ぶれ。家長は、9ゴール4アシストの数字のほかにも見えないチャンスメイクぶりが際立っていた。ポゼッション、カウンターと、多彩な攻撃を見せる川崎のサッカーにおいて、絶対的に不可欠な戦力と言える。

 ルーキーとして歴代最多得点タイ記録をマークした三笘は、今季のJリーグで最もブレイクした選手。とくに最大の武器であるドリブル突破は、パスで打開できない局面で大きな効果を発揮した。エヴェラウドは2トップの一角だけでなく、サイドMFとしても質の高いプレーを見せたため、敢えてトップ下に選出。とてもバランスのとれた選手で、その存在を抜きにして今季の鹿島は語れないほどの活躍ぶりだった。

 ボランチには、G大阪の躍進に大きく貢献した井手口陽介を選出。今季はボランチで持ち前のボール奪取とパス供給を披露したうえ、攻撃的なポジションもこなすなど完全復活を印象づけた。もうひとりは川崎の田中碧。守田英正も捨てがたい活躍を見せたが、攻撃面の評価を加えると田中になる。フィジカル面も向上し、今後の成長も期待できそうだ。

 DF4人は両サイドに川崎の山根視来と登里享平、CBに同じく川崎のジェジエウと堅守G大阪を支えたキム・ヨングォンを配置。川崎の谷口彰悟もベストイレブンに値するが、パフォーマンス的にはキム・ヨングォンが上回っていた。そしてGKには、リーグ最小失点の名古屋のランゲラックを抑えて、やはり優勝チームの絶対的守護神チョン・ソンリョンを選出した。

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