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【競馬予想】高松宮記念は強力6歳勢が中心も、馬場回復で浮上するスプリント王の逆襲に期待

  • 武藤大作●取材・構成 text by Mutoh Daisaku

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

――春のGIシリーズがいよいよスタート。まずは、春のスプリント王決定戦となる高松宮記念(3月30日/中京・芝1200m)を皮切りに、牡馬クラシック第1弾の皐月賞(4月20日/中山・芝2000m)まで、4週連続のGI開催となります。

大西直宏(以下、大西)毎年この時期は、慌ただしくもワクワクさせられる特別な雰囲気を感じます。メンバー構成や馬場状態、展開等、各GIレースによって、頭の切り替えがいろいろと大変ですが、いずれのレースも予想のしがいがあります。

――今年も春のGIシリーズの開幕を飾るのは、高松宮記念。同レースにおいて、大西さん自身が思い出に残っていることはありますか。

大西(2005年に)カルストンライトオで挑んで4着に負けたときの記憶が鮮明に残っています。あのときは良馬場でも(コースの)内側の芝がかなり掘れていて、外を回さないとダメな馬場状態でした。カルストンライトは最後までよく踏ん張ってくれたのですが、前年のGIスプリンターズS(中山・芝1200m)で圧勝したときのようにうまくはいきませんでした。

 戴冠を遂げたスプリンターズSも雨中で行なわれて、かなりの水分を含んだ不良馬場でした。でも、高松宮記念とは対照的に、芝の根つきがよくて馬場の内側も傷んではいなかったんです。おかげで、後続が追走に苦しむなか、いつもどおり先手を奪ったカルストンライトオは、そのままスイスイと逃げきることができました。

 あれから20年、中京コースは改修されて水はけもよくなっています。ですが、当日の馬場状態や、枠順の並びによる位置取りの兼ね合いなどは、予想において重要なポイントとなるでしょう。

――さて、今年の高松宮記念。メンバーの顔ぶれをご覧になっての、率直な印象を聞かせてください。

大西 春を迎えて世界の競馬カレンダーもビッグレースの開催が続くシーズンに突入しました。今年もドバイワールドカップデー(4月5日)に数多くの日本馬が参戦予定で、4月下旬に開催される香港チャンピオンズデー(4月27日)を視野に入れている陣営も多くいます。

 そうしたなか、ダートや芝のマイル~中距離路線に比べると、層の厚さで海外勢より見劣りするのがこの路線。絶対王者と呼べる存在がいない、というのが現状でしょうか。

 ともあれ、そういった国内での戦いを制して、その先の海外へチャレンジしたい陣営は多いはず。高松宮記念は、そのチャンスを目論む馬たちの戦いと言えるかもしれません。

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