【競馬予想】高松宮記念で期待は、直近8年で5勝の「ミスプロ系」 なかでも特に注目の2頭は?
【注目の「ミスプロ系」1頭目は遅咲きの5歳馬】
3月30日(日)、中京競馬場で4歳以上馬によるGⅠ高松宮記念(芝1200m)が行なわれる。
前走のシルクロードSを勝ったエイシンフェンサー photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る
今年は豪華メンバーが揃った。昨年の勝ち馬マッドクールに加え、昨年のGⅠスプリンターズS(中山・芝1200m)を勝ったルガル、2023年のスプリンターズSを勝ったママコチャと、GⅠ馬が3頭出走する予定になっている。
さらに、前走で重賞を制した馬も顔を並べる。前哨戦のGⅢシルクロードS(京都・芝1200m)を勝ったエイシンフェンサー、GⅢ阪急杯(京都・芝1400m)を勝ったカンチェンジュンガ、GⅡ阪神C(京都・芝1400m)を勝ったナムラクレア、GⅢ京阪杯(京都・芝1200m)を勝ったビッグシーザーと、実績馬や新勢力が充実。ハイレベルな闘いが期待できそうだ。
このレースを血統的視点から占っていこう。高松宮記念の血統的傾向として挙げられるのが、ミスタープロスペクター系の強さだ。2001年のトロットスター(父ダミスター)を皮切りに、過去に7頭が勝利しているが、特に近年は好成績。直近8年で5頭のミスタープロスペクター系が勝利している。
今年も多くのミスタープロスペクター系の馬が出走する予定だが、筆者が本命に推したいのがエイシンフェンサー(牝5歳、栗東・吉村圭司厩舎)だ。
父ファインニードルは、2018年の高松宮記念の勝ち馬で、同年秋にはスプリンターズSも勝ったJRA賞最優秀短距離馬。その年はシルクロードS、GⅡセントウルS(阪神・芝1200m)も勝利と、文句なしで芝短距離戦線のトップホースだった。
さらにその父のアドマイヤムーンは、GⅠジャパンC(東京・芝2400m)、GⅠドバイデューティフリー(現ドバイターフ/UAE・芝1800m)を勝った中距離馬だが、産駒は短距離馬が多い。ファインニードルのほかにも、セイウンコウセイが高松宮記念を勝利し、ハクサンムーンはセントウルSなど重賞を3勝、スプリンターズS2着、高松宮記念で2着と3着など、GⅠ戦線で好走を繰り返している。
1 / 2
著者プロフィール
平出 貴昭 (ひらいで・たかあき)
主に血統分野を得意とする競馬ライター、編集者。(株)サラブレッド血統センター在籍。著書に『覚えておきたい日本の牝系100』『一から始める! サラブレッド血統入門』など。「週刊競馬ブック」で『血統見聞録』を連載するほか、「競馬四季報」などの編集業務にも携わる。そのほか、『優駿』などにも寄稿。twitterアカウント:@tpchiraide