家長昭博にとって中村憲剛は「永遠に勝てないライバルだった」 (4ページ目)
最後に改めて聞いてみたくなった。家長昭博にとって、中村憲剛とはどんな存在だったのか――。
「永遠に勝てないライバルじゃないですかね。勝てないけど、挑みたい。自分にとってはそんな存在でした。もう、勝つことはできないのかもしれないですけど、自分のなかではいちばん負けたくないと思える人でした。そう思いながら日々やってきたんです」
そう言い終えたあと、「時が経つのってあっという間ですよね......」としみじみ答える家長の表情は、どこかさみしそうだった。
だが、もう追い抜くことはできないのかもしれないが、並ぶチャンスはある。中村と共にピッチに立てる残りの試合で、家長にはそんなプレーを見せてもほしいと思った。
それこそが、家長から中村に送れるラストメッセージになるはずだからだ。
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