Jリーグ月間MVPを独自選考。オルンガに競り負けたFWが新天地で開花! (5ページ目)

  • photo by Kishiku Torao

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彗星の如く登場したジュニオール・サントス

中山 淳氏(サッカージャーナリスト)

1位 ジュニオール・サントス(横浜F・マリノス)
2位 オルンガ(柏レイソル)
3位 旗手怜央(川崎フロンターレ)
4位 清武弘嗣(セレッソ大阪)
5位 吉田豊(名古屋グランパス)

 柏ではオルンガの控えに甘んじていたブラジル人ストライカーが、新天地横浜FMでブレイク。移籍早々の第11節からの3連戦で計5ゴールをマークして3連勝に貢献するなど、脅威の決定力を披露した。

 高さ、スピード、パワーと3拍子が揃っており、ゴールの形もバリエーションが豊富。横浜FMの成績急浮上は、彗星の如く登場したジュニオール・サントスの存在なくして語れない。今後も大注目のストライカーだ。

 相変わらずハイペースでゴールを量産しているのが、柏のオルンガだ。直近4試合で4ゴールをマークし、改めて規格外の点取り屋であることを証明した。とりわけ印象的だったのは第13節の鹿島戦、退場者を出してひとり少ない状況のなか、同じような形で決めた2ゴールだ。右斜め45度から左サイドネットに突き刺した左足シュートは、"オルンガ・ゾーン"として定着しそうな美しさがあった。

 首位を快走中の川崎で目立っていたのが、ルーキーの旗手怜央だ。選手層の厚い川崎でレギュラーをつかみつつあり、第10節以降の5試合すべてに出場し、4試合に先発。3ゴール2アシストと大活躍した。4-3-3のウイングとインサイドハーフのどちらでも質の高いプレーを見せていることが、出場機会を増やしている要因のひとつだろう。

 その川崎を追う2位C大阪は、堅守を武器に好調をキープしているが、ここに来て得点力がアップするなど攻撃面が活性化している。その原動力となっているのがキャプテンの清武弘嗣だ。第10節の柏戦では2ゴールを演出したほか、直近2試合で連続ゴール。とくに第13節横浜FC戦のゴールは、現在の清武がトップフォームであることを証明する一発だった。

 驚異の守備力で上位をキープする名古屋では、安定のMF稲垣祥と共に左SB吉田豊の活躍ぶりが印象的。とくに首位川崎の無敗記録を止めた試合のパフォーマンスは出色で、湘南戦では右SBでプレーするなど監督からの信頼もすこぶる高い。ヴァンフォーレ甲府が輩出したふたりが名古屋の躍進に大きく貢献していることは、何かの偶然だろうか。

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