イニエスタかオルンガか、それとも...。Jリーグ月間MVPを独自選考! (5ページ目)

  • photo by Matsuoka Kenzaburo

オルンガはエムボマ以来の規格外助っ人だ

中山 淳氏(サッカージャーナリスト)

1位 オルンガ(柏レイソル)
2位 家長昭博(川崎フロンターレ)
3位 キム・ジンヒョン(セレッソ大阪)
4位 脇坂泰斗(川崎フロンターレ)
5位 稲垣祥(名古屋グランパス)

 9試合で10ゴールという数字はもちろん、柏のオルンガが見る者に与えたインパクトは強烈のひと言。

 とくに第7節の仙台戦で決めたハットトリックは、「点で合わせてよし、裏に抜けてよし、ゴール前の動きと足元の技術もよし」と、いずれも彼の特徴がうかがえるゴールで、得点パターンの豊富さを物語っていた。G大阪の名手パトリック・エムボマ以来の規格外助っ人は、絶対にスタジアムで見るべき選手だ。

 首位を快走する川崎で際立っていたのは、34歳のベテラン家長。過密日程のなか、第8節までスタメン出場をつづけただけでなく、攻撃の核となってコンスタントにハイレベルなプレーを披露し、3ゴール2アシストを記録。年間MVPを受賞した一昨季の輝きを完全に取り戻し、"味のある"プレーを見せてくれた。

 同じく川崎で、中村憲剛不在の間にレギュラーを奪取した脇坂の充実ぶりも見逃せず、4位とした。指揮官が重要視するトランジションのスピードも申し分なく、4-3-3のインサイドハーフとして攻守の潤滑油となっている。セットプレーのキッカーとしても優秀で、全試合でスタメン出場をつづけているのも納得。進境著しい注目選手のひとりだ。

 3位は、数々のビッグセーブでチームを救ったC大阪のGKキム・ジンヒョン。C大阪が3位に食い込めている最大の理由は、広島と並ぶ最少失点(5失点)を誇っていることにあるが、とりわけ彼の活躍ぶりは特筆すべきものがあった。第9節のFC東京戦(0-0)のように、彼のビッグセーブで勝ち点を獲得した試合は少なくない。

 5位としたのは、躍進する名古屋のダイナモ稲垣だ。ここまで全試合に先発し、中盤でボールを奪うのみならず、豊富な運動量で攻撃にも積極的に絡むなど大車輪の活躍ぶり。

"ゴローちゃん"の愛称を持つ稲垣は、プロデビューを果たしたヴァンフォーレ甲府で台頭したあと、サンフレッチェ広島で多くを学び、今季からは新天地の名古屋でさらに成長している印象だ。

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