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大久保嘉人が「中盤をやらせてください」と
監督に直訴した理由 (3ページ目)

  • 佐野美樹●取材・文 text by Sano Miki
  • photo by ©TOKYO VERDY


 ケガだったら、長くても8カ月だったら8カ月で治るし、そこまで一生懸命リハビリして、また強くなってがんばろうって気持ちになるけど、今回のはまったく違う。いつがゴールっていうのがわからないから、気持ちを持っていけない。

 そうなると、なかなか身体も動かない。走りのトレーニングをして体力を戻そうとしても、でもまた中断するんじゃないかという心配もある。この日っていうのが決まっていないから、なかなか走りをやっても身が入らないというか......難しいですよね」

具体的な目標・再開日が決まらないなかで、ひとりでトレーニングを続けることは、いくらプロとして長く経験を積んできていても容易ではないという。

「いやぁ、すごくしんどいですよ。オフとも違いますからね。リーグ開幕に向けて、キャンプで追い込んで、フィジカルも気持ちも一度上げてスタートを切った直後の中断ですから。

 でも、通常のオフとは違って、身体は動かしておかなければいけない。いつ始まるかわからないなかで、ひたすら動いて......それをずっとひとりでやるのもきつい。そうすると、だんだんメンタルもやられてくる。見えない出口に向かって気持ちを切らさないでいることは、正直なかなかハードだと思います」

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