ガンバ大阪、9年ぶりの開幕戦勝利。マリノス対策のポイントは3つ (2ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

 まず、マリノスのサイドバックを誰が見るのか、ということだった。右の松原健と左のティーラトンは、共に中央に入ってビルドアップに参加する攻撃のキーパーソンである。

 ガンバの左サイドバック、藤春廣輝は言う。

「あのふたりは攻撃を組み立て、スルーパスも出せる。フリーで持たせるとかなり危ない選手なので、誰が見るのか、練習ではそういうことを徹底していました」

 左の藤春は対面のウイング仲川輝人をマークし、右のオ ジェソクは遠藤渓太をケアすることになった。そして相手のサイドバックに関しては、倉田が松原を、小野瀬康介がティーラトンをマーク。また、藤春らサイドバックがマークした選手に対応している際の裏のスペースは、センターバックがケアしていた。

 マークする相手を決め、責任を持たせることで、選手たちは自らのタスクを果たすべく、必死になってプレーした。その結果、1失点に抑えることができた。

 2つ目のポイントだった、前線からのハイプレスも機能した。

 ハイプレスは、沖縄の1次合宿から取り組んできたガンバの今年の目玉戦術だ。90分間、前からプレスをかけ続けることを理想として、そのためのフィジカル強化と多くの練習試合をこなしてきた。

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