トーレスは空中戦の男にあらず。
鳥栖は今季まだ1得点と悩みが深い (2ページ目)
全盛期のスピードこそ影を潜めているが、ゴール前でストライカーとして必要なものをすべて持っているオールラウンダー。狭いスペースでもパスが出てくればシュートまで持っていけるし、スルーパスに反転してシュートするプレーも得意だ。
また、クエンカにしても、点取り屋ではなく、ドルブルが得意なサイドアタッカー。このふたりを活かすには、中盤で気の利いたパスを出せる選手がいなければいけないが、今の鳥栖にはいない。アンドレス・イニエスタとは言わないが、日本人でもパスセンスのある選手がほしいところ。そしてこの2人が活きれば、金崎の得点力も上がるはずだ。
現実問題としてそれが難しいなら、前半のような単調なクロスを上げるのではなく、サイドに人数をかけ、崩してから中央にパスを出す。そういう工夫がなければ前線のタレントを活かせないし、松本から得点は奪えない。
それは監督の仕事になるが、ルイス・カレーラス監督についていえば、スペインで指導者としてこれといった結果を出したわけでもない。チームを攻撃的なサッカーに変えるために監督に就任したと言われているが、前線のタレントは機能できず、宝の持ち腐れになっているのが現状だ。
これで3連敗。8試合でわずか1得点。この泥沼を抜け出すには、何か大きな手を打たないと手遅れになる。
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