2019.04.21

トーレスは空中戦の男にあらず。
鳥栖は今季まだ1得点と悩みが深い

  • 渡辺達也●文 text by Watanabe Tatsuya photo by KYOD

 第6節でヴィッセル神戸に勝ち、第7節の湘南ベルマール戦では終盤に追いついてドロー。リーグ戦では右肩上がりの松本山雅が、ホームに、7試合わずか1得点、最下位に沈むサガン鳥栖を迎えた。

 試合は、開始早々から松本がハイプレスで試合の主導権を握る。前半10分、ヘディングでのボールの奪い合いから、パウリーニョがダイレクトで鳥栖の最終ラインの背後にパスを出す。鳥栖はニノ・ガロヴィッチが対応するが、前田大然が一瞬のスピードで体を入れ、左足でシュートを決めて松本が先制した。

 その後は松本がしっかりブロックを作り、場面によってはハイプレスでボールを奪い、カウンターを狙う。一方の鳥栖は、松本の3バックの両サイドのスペースを使ってクロスを多用し、フェルナンド・トーレスの頭に合わせる。時にはイサック・クエンカがボランチのポジションまで下がりボールを散らすが、なかなか決定機を作れない。

 後半に入ると、松本が鳥栖のサイド攻撃に対して、人数をかけてケアする。それでも鳥栖は執拗にサイドからのクロスを狙う。両チームとも散発的なチャンスはあったが、決めきれず、そのまま試合は終了した。最後まで集中して足を止めない、自分たちのサッカーを貫いた松本らしい勝利だった。

松本山雅に敗れて肩を落とすフェルナンド・トーレスらサガン鳥栖のイレブン 逆に鳥栖は重症だ。鳥栖の前線にはトーレス、金崎夢生、クエンカと、タレントが揃っている。しかし、その3人を活かし切れていない。

 サイドからクロスでトーレスの頭を狙うという攻撃に徹していたが、そもそもトーレスはヘディングでゴールを量産するタイプの選手ではない。