香川、本田、乾...代表MFの「誰を外すか」問題。福田正博の見解は? (2ページ目)
そして、ボランチ以上に難しいのが攻撃的MFの選考だ。
原口元気、乾貴士、香川真司、柴崎岳、本田圭佑、宇佐美貴史の6名の中から2名が落選すると考えるのが妥当だが、このポジションは西野監督がどういったフォーメーションを考えているかによっても大きく変わる。
システムを4−4−2にする場合は、中盤をダイヤモンド型にする手もあるものの、アンカーを1枚にする選択はギャンブル性が高い。そのため、2枚のボランチと左MF、右MFという形になるだろう。
左MFは原口、乾、香川。右MFは本田、宇佐美、柴崎で争うことになる。ここで注目したいのは香川のポジションだ。香川はトップ下でこそ輝くが、左MFとしてなら、原口や乾よりも格付けは下だろう。
W杯は23選手でやりくりしなければいけないため、ポリバレントが重視されるのは当然だが、その選手が最も力を発揮できるポジションがどこであるかも忘れてはいけない。
たとえば、酒井宏樹はマルセイユでは左SBとしても起用されることはあるが、彼の持ち味が最も生きるのは右SB。そして原口や乾の場合は左MFであり、香川は間違いなく中央のトップ下だ。
さらに香川には、井手口と同様にコンディションの問題がある。ケガの影響で約3カ月間もプレーしていない選手が、1カ月足らずでベストパフォーマンスを取り戻せるかといえば、懐疑的な部分が残る。
仮に、香川のコンディションが全盛期に近い状態に戻っているとしたら、彼をトップ下で起用するシステムを採ることを考える手もある。トップ下のポジションがあり、日本代表がW杯を戦い抜けるシステムは何かと考えると、4−3−1−2が最適だ。
ボランチ3人の中央に長谷部、その左右に井手口と山口。そしてトップ下に香川だ。この場合、長谷部がCB2枚の間に落ちて5バックのような形で守ることも可能になる。
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