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J2脱出が見えてきたグランパス。
「風間パズル」のピースは誰なのか (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by AFLO SPORTS

 そして8分だった。横浜は直接FKをエースFWのイバが得意の左足で右上隅に叩き込む。その1本前に左ポストへ速い球質のボールを蹴っていたことで、右上がいくらか空いていた。

 先制点を奪われた名古屋は、自らゲームを難しくしてしまった。その後もイバのポストワークに手こずり、巧妙にラインを下げさせられる。そこでディフェンスのミスも出た。例えばロングスローに気を抜いたのか、ゾーンディフェンスを完全に破られ、危ういヘディングシュートを食らっている。

「前半は決して悪くはなかったですが、自分たちの技術的ミスで自分たちを苦しめてしまいました。例えば、"止める"と"運ぶ"がしっかり分かれていなかった。中途半端なところでボールを引っかけられ、チャンスがあるのに勢いを与えてしまった」(名古屋・風間監督)

 名古屋の選手たちが、風間監督が与えたプレーモデルを実行しようとしていたことは間違いない。問題は精度だろう。トップレベルでのプレー経験が浅い選手が半数以上だけに、メンタルの影響も出た。

「風間監督が話す言葉は、言い回しもあるんだと思いますが、どれも新鮮で勉強になります」

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