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レアルを追いつめた鹿島。
クラブW杯準優勝の真価はACLで問われる (2ページ目)

  • 浅田真樹●文text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影photo by Sano Miki


 ところが、鹿島は違った。早々の先制点で余裕のクルージングに入り始めたレアルに、MF柴崎岳が前半終了間際に一太刀浴びせ、後半立ち上がりにも返す刀で逆転のスーパーゴール。ヨーロッパ勢を相手に試合をひっくり返したところに、とてつもない価値がある。

 結果的に敗れはしたが、単なるスコア上の惜しい試合とはわけが違った。正真正銘の惜敗である。

「悔しい。本当に悔しい。あのレアルを本当に苦しめることができたが、ちょっとしたポジショニングや判断ミスで失点してしまった。本当に悔しい思いでいっぱい」

 鹿島の石井正忠監督もそう語っていたが、大金星が手中に収まりかけていただけに、無念の思いは強いだろう。


 事実上「1強6弱」状態のこの大会は、ともすれば真剣勝負の世界一決定戦どころか、世界的に人気のあるヨーロッパクラブを担ぎ出し、予定調和の結末を迎える「花試合」で終わりかねない。

 実際、過去の大会ではヨーロッパ勢が大勝する試合も少なくなかった。そこには、もちろん実力差もあるのだが、他の大陸王者が必要以上に「ヨーロッパ王者=スター軍団」をリスペクトしすぎ、ある意味で戦う前から戦意喪失していた面があったことは否めない。

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