日本代表が「競争原理の働くチーム」に
生まれ変わったサウジ戦 (3ページ目)
また、久保裕也や浅野拓磨ら「リオ五輪世代」にも期待をしたい。サウジアラビア戦で本田に代わって右サイドMFで先発した久保は、残念ながら試合中に負ったケガの影響で本来の力を発揮できずに前半で交代となった。ようやく訪れた日本代表初先発の機会だっただけに、どんなプレーをしてくれるのかもっと見たかったが、日本代表の世代交代を推し進める存在になる可能性を秘めた選手だけに、次のチャンスに備えてほしい。
世代交代が停滞していた日本代表が転換期にさしかかっているといえるが、このまま本田、岡崎、香川がレギュラーポジションを追われたままになることはないだろう。彼らにしてみれば、常時所属クラブで試合に出場するようになるか、あるいは移籍をして、コンディションやパフォーマンスを取り戻して、再び先発で、という思いは強いはずだ。
本田や岡崎、香川に限らず、宇佐美貴史など、所属クラブで出場機会のない選手たちが本来の輝きを取り戻せれば、日本代表の競争はさらに熾烈なものになり、チーム力が向上していくことになる。今回のサウジアラビア戦でのハリルホジッチ監督の決断は、彼らが移籍先を本気で探す契機になったのではないだろうか。
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