【フットサル】やはり『キング』。ブラジル戦でカズが示したフットサル力

  • 北 健一郎●文 text by Kita Kenichiro
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

フットサル代表デビュー戦でいきなり存在感を示したカズ。フットサル代表デビュー戦でいきなり存在感を示したカズ。 10月24日、45歳の『キング・カズ』こと三浦知良が、フットサル日本代表として初めてピッチに立った。世界王者ブラジルとの親善試合は、平日の夜19時からという条件にもかかわらず、前売りチケットはソールドアウト。試合会場の代々木第一体育館は8236人の観客で埋め尽くされた。

 11月1日から開催されるFIFAフットサルW杯本番に向けての最終テストとなるこの試合。結果は3-3の引き分けに終わったが、何より注目されていたのは、ミゲル・ロドリゴ監督が「カズをどのように使うのか?」だった。

 カズがフットサル日本代表に合流したのは、わずか1カ月前のこと。それ以降も、Jリーグの横浜FC(J2)のトレーニングにも参加しなければならなかったこともあって、フルに合宿メニューをこなしてきたわけではなかった。カズのフットサル挑戦がテレビやスポーツ新聞に大々的に取り上げられたことで観客動員には結びついたが、実際にカズがどれぐらい起用されるのか? どんなプレイができるのか? 未知な部分が多かった。

「ジーンときましたね。ブラジルの国歌を聞いているときもジーンときました。両方とも、幸せな時間でしたね」
 と、日本代表のユニホームで、左胸に手を添えて『君が代』を口ずさむカズ。そのシーンだけでも多くのファンが感慨にふけっていたが、カズはピッチの上でも存在感を十分に示した。

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