【Jリーグ】理想的成長。首位を走る広島・森保一監督の手腕 (3ページ目)
J1は残り6節と、優勝争いもいよいよ佳境。それでも広島の選手たちには、不思議と気負った様子がない。森崎和が「楽しみながらプレイできている」と言えば、千葉は「もうちょっと(優勝への)プレッシャーがあるかと思ったが、全然ない。残り試合が片手で数えられるくらいになったらあるのかもしれないけど」と、笑顔で話す。
選手全員の気持ちを代弁するように、佐藤が語る。
「こういう位置にいられるのは幸せなことだし、キャリアのなかでも、たくさんあることではない。でも、だからといって、自分たちの持っている以上のものは出せない。うちは若い選手も多いし、浮き足立つことなくやりたい」
理想の攻撃的スタイルを追い求めた前監督。そこに現実的な判断を加えた現監督。無用な失点を減らし、得点を増やすことに成功した広島は、まさに理想的な形で成長を続けていると言える。
その証が、J1首位である。
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