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サッカー日本代表・森保一監督のワールドカップ総括 「ブラジル戦の失点の場面では、相手をマークしていない選手がいた」 (3ページ目)

  • 戸塚 啓●取材・文 text by Kei Totsuka

【言われて、ハッとさせられた】

 2022年のカタールワールドカップ後の森保監督は、さまざまなシステムをチョイスしてきた。2023年は4バックをベースに4-2-3-1と4-3-3を併用していった。2024年途中から3バックを取り入れ、そこからは3-4-2-1を主戦術とした。

 システムを決める前提として、指揮官は選手のポテンシャルを余すことなく引き出し、勝つ可能性を1パーセントでも上げる、と繰り返してきた。北中米ワールドカップへ向かっていくプロセスでは、「積み上げの重要性」も繰り返し説いてきた。

 どちらも偽らざる思いである。そのうえで、森保監督は自らにある使命を課していた。

── 2018年の監督就任から北中米ワールドカップまでの道のりにおいて、森保監督が常に念頭に置いていたこと。それは、日本のゲームモデルを作ることだったのでは? 誰が監督でも、どんなメンバーでも揺るがない日本のサッカーを構築しようとしてきたのでは?

「そのとおりです。システムを3バックにするのか、4バックにするのか、といったことはありますけれど、日本代表というチームの力の最大化、最適化を常に探し求めてきました。

 ちょっと話が逸れてしまうかもしれませんが、2022年のカタールワールドカップ後にヨーロッパへ視察に行って、レアル・ソシエダの関係者と話をしたんです。日本の指導者養成にも関わってくれている方で、『ワールドカップでスペインに勝ってよかったな』と言われた時に、私は『勝ったけれどポゼッション率は20対80だった。将来的には自分たちももっとボールを保持できるようになりたい』と答えたんです。

 そうしたら、『何を言ってるんだ』と。『日本の守備は世界一だぞ。世界のどのチームも嫌がることを、まさか捨てるのか』と言われて、ハッとさせられたんです。僕自身はカタールワールドカップ後に続投が決まって、アップデートやブラッシュアップを考えていたところだったので、粘り強く戦う、組織的に戦う自分たちの強みは絶対に忘れちゃいけない、と思いました」

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