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サッカー日本代表のブラジル戦ベストゲームは? ブラジル人記者「最も濃密で興味深い試合だった」 (3ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

【日本の選手たちは勇気を見せてくれた】

 もうひとつの忘れられない試合といえば、やはり日本とブラジルが唯一最高の舞台でぶつかった時のことだろう。2006年ドイツワールドカップだ。

 私はドルトムントで、日本がさらに進化するのを見た。チームを率いるのはやはりジーコ。彼は日本サッカーという交響曲を見事に指揮した。ジーコと日本のせいで、私はこの時生まれて初めてブラジル戦で相手チームを、応援してしまった。ほんの一瞬ではあったが、日本のゴールを願ってしまった。

 日本のディフェンス陣は、以前のようにむやみにボールをクリアなどせず、それどころか後方から攻撃の組み立てを始めた。ショートパスをつなぎ、互いにサポートし、絶え間なく動く。その日のブラジルはジウベルト・シウバ、ロナウド、ロナウジーニョ、ロビーニョ、カカ、ジュニーニョ・ペルナンブカーノと、そうそうたる顔ぶれを揃えていたが、日本は恐れを見せなかった。スコアの上ではブラジルは日本に完勝したが、ピッチ上では日本の選手たちはすばらしい勇気を見せてくれた。そのことは試合後、ブラジルのカルロス・アルベルト・パレイラ監督も認めている。

 玉田圭司、中村俊輔、稲本潤一、小笠原満男、三都主アレサンドロ、中田英寿......この時の日本は本当にすばらしく、プレーは聡明だった。そしてこの試合で私は気づいた。世界のサッカーの舞台で、日本は脇役から主役へと変わりつつあることを。

 その予感は的中した。その後も日本は一度もワールドカップを逃さず、2018年と2022年大会では、連続してラウンド16にまで進出。強豪スペインとドイツさえも破るチームとなった。

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