サッカー日本代表はパラグアイに勝てなければ「失敗」 三笘薫、遠藤航不在は言い訳にならない (2ページ目)
【今回も3バックを続ける公算が高い】
戦力的に言えば、日本の勝機は十分にある。所属クラブを見ても、日本のほうが格上だろう。チャンピオンズリーグ(CL)やヨーロッパリーグ(EL)にも出場する有力クラブの所属選手がずらりと並ぶ陣容だ。
逆説すれば、パラグアイにホームで勝てないことは「失敗」に言い換えられる。
遠藤など主力が4人いない状況でも、日本は攻撃的な戦いを挑むべきだろう。本来、3-4-2-1のような小細工はするべきではない。そもそも、ほとんどの選手が所属クラブでまったくやっていない仕事を託されるのは道理から外れているのだ。
たとえば堂安律は、フランクフルトでやっているように右のアタッカーとして切り込ませるべきである。5バックの右ウイングバックとして自陣に下がらせるのは宝の持ち腐れ。左も、昨シーズン、リーグアンで二桁得点を記録した中村敬斗をウイングバックに使うのは的外れで、シンプルにアタッカーとして用いるべきだ。
中盤の遠藤の代わりは佐野海舟が適任だろう。攻守にハードで、技術レベルも高い。鎌田大地、南野拓実と組ませることで、得点の経路も見える。そして1トップはオランダでゴール量産体制に入っている上田綺世だろう。EL のアストン・ヴィラ戦で不当にも取り消されたヘディングゴールなど圧巻だった。パワーや高さでもパラグアイDFを凌駕できるはずで、ポストプレーでの存在感が増した。
9月の代表戦で足首を痛めた久保建英は、ジョーカーとして使う。直近のラージョ・バジェカーノ戦でも1対1では強さを見せ、拮抗した状況を崩せる。もし相手のタフな守りで0-0のまま試合が推移した場合、最後の15分でヒーローになれるだろう。もっとも、本調子ではない久保を選ぶこと自体、問題なのだが。
バックラインは、板倉だけでなく冨安健洋、伊藤洋輝、町田浩樹、高井幸大など主力が軒並みケガなどにより不在で、やりくりは厳しい。しかし、渡辺剛は確実にセンターバック(CB)として堅牢さを増し、パラグアイのFWとも堂々渡り合える。4バックに今回のメンバーで当てはめると、他はCBに谷口彰悟、左サイドバック(SB)に瀬古歩夢、右SBに橋岡大樹ということになるが......。
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