森保ジャパン「ベストメンバー主義」の代償 南野拓実、冨安健洋のケガの責任は誰がとるのか (4ページ目)
アジアの弱すぎる敵と戦うより、CLの舞台で個人の力量を磨いたほうが日本代表のためになる。W杯の好成績につながる。代表監督をW杯本番の2カ月前に変えても大丈夫であることは、2018年ロシアW杯で証明されている。まずは選手個々がポテンシャルを上げること。本番まで1年半もあるいまは、代表チームの可能性を広げる時期なのだ。
セルティックの3人は、全員合わせてもW杯アジア3次予選に129分しか出場していない。そのため、身体に疲労が蓄積していないのか、CLの出場時間ではトップ3を独占する。皮肉にも貴重な経験を積むことができている。
W杯アジア3次予選も残り4試合。森保監督は絶対にケガ人を出さない采配をしなくてはならない。それこそが今日の日本代表監督としての腕の見せどころだと考える。
著者プロフィール
杉山茂樹 (すぎやましげき)
スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。
4 / 4