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サッカー日本代表の最年少が久保建英のままでいいのか 若手登用なしで膨らむ将来への不安 (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki

 ユーロ2024で活躍した若手の両ウイングと言えば、ベスト8入りしたトルコのケナン・ユルディズ(ユベントス)とアルダ・ギュレル(レアル・マドリード)も想起される。ともに2005年生まれの19歳。これまた森保ジャパンには望めない要素になる。

 ユーロ2024で活躍した19歳といえば、イングランド代表のMFコビー・メイヌー(マンチェスター・ユナイテッド)も忘れることはできない。イングランドではジュード・ベリンガム(レアル・マドリード)も21歳である。上が詰まっていそうな強国イングランドでさえ、チームの中核を若手が支えている。山本NDはこの現実をどう見るか。

 ブラジル代表では、今季、ジローナからマンチェスター・シティに移籍したサヴィーニョ(20歳)、今季パルメイラスからレアル・マドリードにやってきたエンドリッキ(18歳)も代表デビューを果たしている。

 アルゼンチン代表のウインガー、アレハンドロ・ガルナチョ(20歳、マンチェスター・ユナイテッド)、ポルトガル代表のMFジョアン・ネヴェス(20歳、パリ・サンジェルマン)、スペイン代表のMFマルク・カサド(21歳、バルセロナ)、北アイルランド代表のDFコナー・ブラッドリー(21歳、リバプール)等々、世界のサッカー界は若手選手で溢れている。

 フィールドプレーヤーの最年少が、2026年には25歳になる久保建英では、チームに勢い、活気はもたらされない。なぜ森保監督は、世界で最も緩い、絶対に負けない予選を戦っているにもかかわらず、若手を意図的かつ積極的に使っていかないのか。それは代表監督の資質として問題があるのではないか。筆者にはこれもまた看過できない要素になる。

著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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