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サッカー日本代表で注目される選手と戦い方...旗手怜央の偽サイドバック、鎌田大地はボランチか (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Sano Miki

【森保監督はボールを保持するつもりはない?】

中山 カタールW杯をどう総括したかというところで、そこがスタート地点になっているので、同じ流れになっているのかなと。

西部 よく言えば、森保さんは一貫性があると思います。W杯は基本的に接戦だと。実力に差があったとしても、スコアの上ではそんなに差がつかない試合が多い。だから接戦に持ち込めば勝てるチャンスがある。

 接戦に持ち込むためにどうするかというと、まずしっかり守れと。「いい守備からいい攻撃」。もうそれは一貫していて、塩試合と言われようが何と言われようが、前半攻めていても守っていても膠着していれば満足している監督ですから。

中山 基本は守備の人ですからね。

西部 大局観としては非常に合ってるんですよ。だから前回3月の時に選んだメンバーも、ボールを保持したいにしてはこのメンバーなのか(?)と思いましたけど、森保さん自身はそこまでボールを保持するつもりは、僕はないんだと思います。

中山 じゃあ、口だけ言ってるみたいな(笑)。

西部 だから、保持するつもりはないけれども、保持させられた時にどうするかということなんじゃないかなと。要するにコスタリカ戦のようになってしまった時にいいプレーができなかったのは反省点。ただ、ドイツやスペインを相手にボール保持しようという気は多分ないと思います。

中山 次のW杯に向けてもってことですよね? そこがサッカー協会が森保さんに続投を頼んだ時に、今度は主体性のあるサッカーでゲームを作れとなって。

西部 ボールがあれば、主体性があるというものではない(笑)。

中山 そうなんですけど、スタートがそういうふうになっちゃって、森保さんも今度は守備で勝ち点を取るのではなく攻撃でとか、ボールを自分たちが握ってということを言うわけじゃないですか。

西部 ボールを握った時に、もうちょっといいプレーをしたいのは本当だと思います。握らされる時でもいいし、あるいは1点リードされたら攻めなければいけないわけですから。

 ただ、例えばボールポゼッション70%で試合をしようなんて、多分森保さんは考えていないと思う。むしろ30%でいいから、そのクオリティを上げろということだと。

中山 僕は、カタールW杯で一番総括しなきゃいけないのは、コスタリカ戦だと思ってます。結局、ドイツ戦で違う戦い方に移行してしまったから、急に戻しても多分できなかった部分もあると思うんですね。

西部 元から不得手ですからね。

中山 サッカー協会が総括した時に高い評価を与えたのは、ドイツやスペインに勝ったという部分。それで森保監督の続投がいいという判断になった。だけど、僕はあの時のコスタリカ戦をやっぱ一番見なきゃいけないと。それが日本の現状の力を表していたと思うので。

 これが強いチームだったら、このゲームはこういうふうに守ろう。でも次の試合は自分たちのほうが攻撃的なサッカーで機能させようとかできるかもしれない。でも日本はまだそれができなかったというのは、選手たちも反省をしていた。

 結局、コスタリカ戦は蓋をしちゃって、ドイツ戦、スペイン戦を評価して森保さんが続投。でも今攻撃的にボールを握ってやろうと発言してそういうふうに目指したとしても、西部さんが言ったように本大会になった時、そんなことやったら勝てないっていうほうにまた戻るっていう。だから、どこかでまたループに入るんじゃないかと予想をしちゃうんですよね。

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