パリ五輪のU-23日本代表メンバーを予想。「史上最強」は塗り替えられる!? (4ページ目)
ただ、センターバックはやはり他のポジションに比べ、若手の人材が豊富とは言い難い。経験が必要なポジションであるうえ、各クラブとも外国人選手の起用が多く、若い選手が出場機会を得るのは容易ではないからだ。
サイドバックでは成瀬や中野以外にも、畑大雅(湘南)、バングーナガンデ佳史扶(FC東京)らも台頭してきているのとは対照的だ。J2を見ても、半田陸(モンテディオ山形)が上り調子のチームに不可欠な戦力となっているが、2019年U-17ワールドカップではセンターバックを担った半田も、クラブでの主戦場は右サイドバックである。
センターバックについては、馬場晴也(東京V)、藤原優大(相模原)など、J2でチャンスをつかみかけている選手も出てきており、U-20代表候補には大学生も名を連ねている。現段階で層が薄いのは確かだが、本当の競争はこれからだろう。
そしてまた、やはりと言うべきか、センターバックと同じく人材に乏しいのが、いわゆるセンターフォワードタイプのFWである。
久保や斉藤、あるいは荒木のように、スピードやテクニックを生かした2列目タイプのアタッカーは、鈴木唯人(清水)、松村優太(鹿島)、樺山諒乃介(山形)など、比較的豊富なタレントが他にもそろっている。
だが、各クラブとも外国人選手に頼ることが多いセンターフォワードタイプとなると、染野唯月(鹿島)、唐山翔自(愛媛FC)、櫻川ソロモン(ジェフユナイテッド千葉)らがいるが、十分な活躍を見せているとは言い難い。
東京五輪メンバーを見ても、1トップは上田綺世、林と、いずれも大学経由でJクラブ入りした選手が務めていただけに、もう少し長い目で見る必要があるのだろう。
長い目で見るという意味では、今後は現U-18世代からの台頭も期待されるところである。
チェイス・アンリ(尚志高)、松木玖生(青森山田高)など、未知なる可能性を秘めた選手たちが成長してくれば、3年後には東京五輪以上に魅力的なチームが出来上がるに違いない。
再び「史上最強」が塗り替えられる可能性大、である。
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