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森保Jの左SB問題は解決したか。守備対応に収穫も継続課題は進展せず (2ページ目)

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • 日本サッカー協会●写真 photo by ©JFA

 対するコートジボワールのボーメル監督が採用したのは、10月9日に行なわれたベルギー戦と同じ3-4-3。

 クリスタル・パレスのFWウィルフレッド・ザハが不在だったものの、スタメンは前線の両サイドにニコラ・ペペ(アーセナル)とジェルビーニョ(パルマ)、両ウイングバックにはセルジュ・オーリエ(トッテナム)とマクスウェル・コルネ(リヨン)、ダブルボランチにはフランク・ケシエ(ミラン)とアビブ・マイガ(メス)、そして3バックの中央にはエリック・バイリー(マンチェスター・ユナイテッド)が配置され、現有戦力のほぼベストメンバーがスタメンに名を連ねた。

 試合は開始から終了まで両チームがほぼ互角に渡り合う展開となったが、試合の流れを変えるきっかけとなったのは、前半39分にコートジボワールが行なった選手交代だった。この試合を大きく2つに分けるとすれば、そこが分岐点になる。

 それまで攻守両面にわたって周囲と絡めずにいた1トップのジュマ・サイードをベンチに下げ、代わりにクリスティアン・クアメを起用。同時に、3バックの右を担当していたオディロン・コッスヌをアンカーポジションに移動させ、システムを4-3-3に変更した。

 この交代策について、ボーメル監督は次のように説明している。

「日本の(前線の)選手がライン間に入ってきて、我々のダブルボランチが引かなくてはいけなくなった。そこで、コッスヌをアンカーの位置に上げることで、ボールをうまく配給できるように修正した。その結果、攻撃的になり、とくに後半になってからはうまく攻撃を組み立てられるようになったのはよかった。ただ少し攻撃的になりすぎた分、日本のカウンターを受けるシーンがいくつかあったのは少し気になったところだ」

 その言葉どおり、この試合の日本は、立ち上がりこそダブルボランチを経由したビルドアップができなかったものの、次第に相手のダブルボランチがポジションを下げ始めたことにより、比較的プレッシャーが緩んだなかでボールを受けられるように変化した。

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