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森保Jの左SB問題は解決したか。守備対応に収穫も継続課題は進展せず (5ページ目)

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • 日本サッカー協会●写真 photo by ©JFA

 また、ダブルボランチを抑えられた時のビルドアップの問題についても同様だ。森保監督が依然として明確な回答を提示できなかったのも、コートジボワール戦を終えて押さえておくべきポイントと言えるだろう。

 カメルーン戦では後半から3バックを使った森保監督だったが、この試合では苦しいなかでも最後まで4バックを貫いた。その理由について「4バックを維持したほうが勝つ確率が高いと判断した」と語ったが、その言葉からは先々のことを考えてテストするよりも、目先の勝利を優先した考えがうかがえる。

 しかし、せっかくカメルーン戦で試した3バックに解決策の糸口があったことを考えると、相手にペースを握られた後半の早いタイミングでシステム変更に踏み切る策はあって然るべきだった。

 しかも、それが左SB問題の解決策にもつながるとしたら、限られた年内のフレンドリーマッチにおいて積極的に3バックを実験し、そのなかで課題を見つけてブラッシュアップさせておくべき。そうでなければ、W杯最終予選を戦う時、オプションとして3バックを使いたくても使えない状況に陥ってしまうのは、火を見るより明らかだ。

 唯一のオプションを絵に描いた餅にしないためにも、11月のフレンドリーマッチ(メキシコ戦)では目先の勝利ではなく、来年以降の本番を考えた采配を期待したい。

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