1年半前倒しでプロ入り。
上田綺世がアントラーズ行きを決断した真相 (5ページ目)
―― 成果として出てきたと。
上田 成果かどうかはわからないですけど、法政でやるべきことはやったかなと。それに、半年やってみて、やっぱり大学優先になってしまって、鹿島になかなか行けなかった。だから、「コパとユニバが終わったら、鹿島に行きたい」と、大学の(長山一也)監督に伝えたんです。そうしたら、「わかった」と理解していただいて。ただ、「単位もある程度取っているんだから、卒業はしたほうがいいんじゃないか」と言われました。
―― それで、サッカー部だけ辞めて、大学には籍が残っているんですね。
上田 そうなんです。そこに関しては、監督や大学の方が動いてくれました。
―― 先ほど、鹿島を断る理由はないと。ユースに上がれなかった悔しさもあるだろうから、違うクラブに入って鹿島を倒すというところにモチベーションを置く選手もいると思いますが、上田選手の場合は愛着とか憧れのほうが強かった?
上田 もちろん、悔しい気持ちはありましたけど、そういうのはすべてフラットにしてクラブを決めようと思っていましたね。でも、やっぱり鹿島の環境はよかったし、フラットにして考えたつもりでも愛着があるし、地元だから親も観に来やすいし、このクラブで活躍したい、このクラブからプロのキャリアを始めたいっていう気持ちが出てきたんです。
仮に、もっといろんなクラブの練習に参加して、鹿島よりいい環境のクラブに出会ったとしても、鹿島を断ってまでそのクラブを選ぶっていうことは、僕には考えられなかったですね。
【profile】
上田綺世(うえだ・あやせ)
1998年8月28日生まれ、茨城県水戸市出身。中学時代は鹿島アントラーズノルテに在籍。その後、鹿島学園高校から法政大学へと進学する。2017年にU-20日本代表に選ばれ、2019年5月には日本代表にも選出。同年7月、内定していた鹿島アントラーズに前倒しで加入した。ポジション=FW。182cm、76kg。
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