ウルグアイに善戦の理由は2列目の3人。
南野、堂安は焦ったほうがいい (2ページ目)
森保一監督は、0-4で敗れたチリ戦から、スタメンを6人入れ替えて臨んだ。大迫敬介(サンフレッチェ広島)→川島永嗣(ストラスブール)、原輝綺(サガン鳥栖)→岩田智輝(大分トリニータ)、中山雄太(ズウォレ)→板倉滉(フローニンゲン)、久保建英(レアル・マドリード)→安部裕葵、前田大然(松本山雅)→三好康児、上田綺世(法政大)→岡崎慎司。
チリ戦で交代出場していた安部と岡崎以外の4人は初出場だった。3戦目のエクアドル戦はどうなるのか、定かではないが、多くの選手を試合に送り出そうとする森保監督の姿勢には好感が持てる。
三好の活躍はその産物だった。もし久保を使えば、お互い左利きであり、2人を4-4-2的な4-2-3-1に落とし込もうとすれば、個性が被る。2人揃って先発させるには、4-3-3のインサイドハーフと逆サイドのウイングぐらいの距離感でなければ、共存は難しい。実際、この試合でも後半38分に三好が交代した相手は久保だった。安易に久保を連投させていたら、三好の活躍はなかったことになる。
森保監督は前戦チリ戦に続き、このウルグアイ戦でも4バック(4-4-2と4-2-3-1の中間型のようだった)を使用した。
選んだ23人の顔ぶれを眺めると、4バック時の両SBが人数的に足りていないので、当初は3バック(3-4-2-1)で戦うつもりでいたことが見て取れる。コパ・アメリカの直前にA代表が戦った、トリニダード・トバゴ戦、エルサルバドル戦で3バックを採用したのも、そのうちの9人が出場するコパ・アメリカを意識してのものと思われた。
その計画をなぜ急遽、変更したのか。このウルグアイ戦にその答えを見た気がする。前半から後半の前半まで、日本が内容的に善戦した理由は、4-2-3-1で言うなら「3」で先発した中島、安部、三好の3人が、いい動きをしたことにある。もし3-4-2-1で戦えば、この第2列には2人しか置けないことになる。
三好→安部→杉岡→中島→杉岡→三好とボールがつながった後半14分の得点シーンも、もし3-4-2-1を採用していたら、チャンスは途中で途切れていた可能性がある。安部がつなぎに入れなかったか、中島がサイド攻撃でコンビネーションプレーを発揮することができなかったか、どちらかが起きた可能性がある。もし前者だったら、一転、大ピンチに見舞われていただろう。
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