ついに香川真司が自信マンマンだ。
「僕は責任感を持ってやってきた」 (2ページ目)
そのトゥヘルのもとで、香川は徐々に出場機会を失っていく。システムは4-3-3や3-4-3となり、トップ下などの香川が得意とするポジションで起用されることも減った。トゥヘルのサッカーは、細かな決まりごとも多かったが、基本的には個人の能力に負うところが大きかった。守備においてはフィジカルの強さが求められ、攻撃においては個のスピードを活かすパターンが主となっていき、チームの中で香川の影は薄くなった。
2016~17シーズンをもってトゥヘルが去り、ペーター・ボスがやってくると、光明が差したかに思われた。だが、ボスはポゼッションサッカーを掲げたものの、チームは守備面の不安定さばかりが目立って低迷。負傷も重なって、香川の出番は少なかった。
ところが昨年12月、新監督にペーター・シュテーガーが就任すると、ドルトムントに上昇気流を起こしたのは香川だった。香川が出場した第16節から第22節までの7試合は4勝3分。逆にその後、香川が負傷して出場しなくなった第23節から第34節までの12試合は5勝3分4敗と、香川の存在感は数字がはっきりと物語っている。
心配された負傷から最終節のホッフェンハイム戦で復帰し、15分だけ出場すると、香川は代表への思いをこう語っていた。
「そこ(代表への思い)はブレていないです。別にケガをしようが、しまいが、僕のそこの目標はしっかり持っているので、そのためにやってきました。今日の試合に出ることも大事ですけど、一番大事なのは(W杯の)初戦であり、キャンプインであり、そこに向けてしっかりといい準備をしたい。監督が代わったので、また厳しい戦いになるけど、その準備と覚悟は、個人的には常々できていると確信しています」
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