西野ジャパン、見るに堪えない
壮行試合に「かすかな光」を探すと... (4ページ目)
ノープランでボールを欲しがる選手ばかりが目立つなか、ひと際小柄な背番号18だけは、次の狙いを持ってパスを受け、その次の狙いを持ってパスを出していた。彼の意図に沿ってプレーできる選手が少なかったため、ピッチ内の状況が劇的に変わることはなかったが、大島は停滞するチームを変えられる可能性を持つ唯一の存在だった。
西野監督も、試合前のプランではMF井手口陽介を大島に代えて投入するつもりだったというが、「大島の今日の展開力、プレーメイクを考えると外せなかった」。結局、井手口は長谷部と交代で出場した。
大島はケガがちだったこともあり、これまでその才能に比して、なかなか日本代表での立場を強くできなかった。だが、指揮官の彼への評価は、この試合をきっかけに大きく変化したはずだ。
大島は間違いなくチーム内の序列を崩した。彼に攻撃のタクトを託して行なえるテストマッチが、まだ2試合残っている。
せめてもの救いである。
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