スペインの戦術家がベルギー戦を高評価。
「収穫は山口蛍と長澤和輝だ」 (4ページ目)
そして後半27分。久保、森岡のボールホルダーへの寄せは明らかに甘かった。山口は突っ立ったまま、吉田麻也も為すすべなくクロスを上げられて、ファーポストでルカクに決められた。この時間帯、日本は守備が崩壊したが、それは攻撃に偏ったことが要因だった。
終盤に杉本健勇が相手のミスから数的優位で抜け出しているが、放ったシュートは弱すぎて、簡単にGKにコーナーに逃げられている。結果的に、守備網を切り裂かれた失点は最後まで重く響いた」
エチャリはそう解析してから、ロシアW杯に向け、日本が熟成させるべき戦い方についてこう提言している。
「ベルギーに敗れはしたが、4-1-4-1のフォーメーションはひとつの基軸になり得るだろう。
その理由は日本人選手のキャラクターにある。日本の選手はおしなべて機動力が高く、俊敏で、連係の意識も高く、技術レベルも低くない。一方で、相手を荒々しく削り、知らん顔していられる獰猛さとずる賢さは持ち合わせず、守備のインテンシティはフィジカル的に劣る。そこで中盤に人を集め、スペースをバランスよく支配し、相手の好きにさせず、奪ったら速い攻撃に転じる、という戦いは論理として成立している。
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