なでしこの攻撃力アップへ。川澄奈穂美のシュートがズドンと重い (2ページ目)
もちろん相手の攻撃を受けるとなると、SBとしてのまた違う取り組みが必要となる。川澄の完全なるコンバートは現実的ではないが、あくまでも限られた時間の中で生み出す攻撃のひとつとしては、十分に実戦で通用しそうだ。何より、SBからの攻撃参加の方が川澄の持つスピードを生かせる。それはこのキャンプで取り組んだロングボールからの攻撃で感じられたという。
「その距離のパスで大きくサイドチェンジができれば、さらに効果的にスペースを使えるし、アイデアが広がる」と、川澄自身もタテだけでなくヨコへのロングボールでの展開を視野に入れている。
そして、ドイツワールドカップや、アメリカへの移籍を経験する中で川澄が取り組んできたのがシュートの質だ。ドイツワールドカップでの川澄のシュートはコースの正確性が際立っていた。が、パワーには欠けていた。そこを痛感した川澄の現在は、どうだろう。シュート練習でも、際どいコースへの意識の高さはそのままに、シュート自体に確かな重さが加わっているのが目に見える。
「意識付けでシュート練習も変わってくる。上積みをしていきたい」とこれからの1カ月でのさらなる底上げに気を引き締めていた。
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