リオ五輪予選メンバー発表。世界レベルで見た彼らの実力は? (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 日刊スポーツ/アフロ●写真

"人材は枯れた"と断定するわけではないが、"とても楽観視はできない"と言ったところだろうか。

 日本のリオ世代は2大会連続でU‐20W杯出場を逃しており(過去4大会連続で日本はアジア予選で敗れ、本大会に出場できていない)、世界との経験が足りず、実力を測りかねる。ボールポゼッション能力は過去の世代と比べても劣っていないものの、試合を読む力や状況対応力が低く、アジアの予選では雑なカウンターにすら狼狽。勝負弱さは深刻で、その点は歴代の五輪世代と比べても甚だしく劣る。

 彼らの世代では、世界で有力選手たちが割拠している。

 すでにフランス代表の主力でプレーするポール・ポグバ(ユベントス)は、中盤で、どんなプレー強度の中でも技術や戦術を発揮。2013年のU-20W杯優勝メンバーで、引く手あまたの彼に提示される年俸は10億円以上、移籍金は100億円にも迫る。同じくフランスを背負うラファエル・ヴァランも、所属するレアル・マドリードで多くの場数を踏んでおり、センターバックとして走力や高さは猫科の野獣を思わせる。

 他にも、多くの"U-22代表選手"が、実戦の中で技と力を磨いている。チャンピオンズリーグ(CL)や代表の中心でプレーする姿は珍しくない。

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