オランダに完敗。なでしこがリオ予選前に「大急ぎでやるべきこと」

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 オランダ遠征にて、1-3でオランダ代表に完敗したなでしこジャパン。スタジアムのあるオランダ・フォーレンダム特有の強風、雨......。ベストコンディションとは程遠い環境だったが、それはオランダも同じこと。これらピッチコンディションとは無関係のところに多くの課題と収穫があった試合だった。

なでしこのエースとして、得点獲得に期待がかかる大儀見優季なでしこのエースとして、得点獲得に期待がかかる大儀見優季 両者の明暗を分けたのは、"チームの熟成度"に他ならない。先のワールドカップ決勝トーナメント1回戦で対戦した時(2-1で日本が勝利)とほぼ変わらないベストメンバーを揃えたオランダに対し、半数を若手が占める日本は活動して6日目のチーム。まだ互いの特長を探っていた。これだけでも、この結果を想定するに十分だろう。佐々木則夫監督もリスクを承知の上でのマッチングだった。

 この90分をトーナメントの1試合と考えるなら、この戦い方はナンセンスとしか言いようがない。はき違えてはならないのは、日本は残念ながらいまだ選手選考の段階だということ。この試合は、ゲームの流れに重点を置くのではなく、時間ごとに試すフォーメーションがあらかじめ決められている"テスト"そのものだった。

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