オランダに完敗。なでしこがリオ予選前に「大急ぎでやるべきこと」 (2ページ目)
最大の注目ポイントは大儀見優季(フランクフルト)の相棒となる選手のフィッティングだった。前半の序盤は、オランダで初めて組んだ有町紗央里(ベガルタ仙台)とのタッグ。ぎこちなさは拭えないが、有町が大儀見の動きを理解してポジショニングを取れるようになれば面白い形になりそうだ。何より、有町のシュート力は大儀見が太鼓判を押すほど。有町にとってまたとないチャンスだったが、ヨーロッパの強豪との初対戦で勢いに飲まれたのか、アピール成功とはいかなかった。
25分を過ぎたあたりで佐々木監督は、宮間あや(湯郷ベル)を前線に上げる布陣にシフトする。大儀見よりも下がり目に位置する4-2-3-1。この日、もっとものゴールへの匂いを漂わせたフォーメーションだ。
チェックの速いプレスと体を張りながらも組織された、この日のオランダの守備の質は日本のそれをはるかに凌いでいた。その相手守備陣を唯一混乱に陥れたのが、大儀見と宮間との高い位置でのコンビネーションだった。選手たちが試したかった攻撃が40分の場面。大儀見からのパスを宮間が1タッチプレーで戻し、大儀見から最後はボランチから上がってきた阪口夢穂(日テレベレーザ)へ。シュートまではいくことができなかったが、オランダで見出したこれまでにない形の攻撃だ。
狙っていなければできない大儀見、宮間、阪口のトライアングルから生まれたものだった。大儀見はさらに、ここからサイドにいる有町をフィニッシャーにするパターンも狙っていたようだが、こちらは不発。
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