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コスタリカに完勝も、日本のリオ五輪出場が危ういワケ (3ページ目)

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 さらに、その1次予選から、メンバーを半数近く入れ替えたこと。負傷が癒えたばかりのFW鈴木武蔵(アルビレックス新潟)やMF大島僚太(川崎フロンターレ)ら主力選手を温存させたこともそうだが、コスタリカ戦ではそうした不安を払拭。チーム作りが正しい道を進んでいることを証明した。

「全員攻撃、全員守備。攻撃における優先順位やバリエーション、守備では前からのプレスやブロック、そしてシステム変更への柔軟性など、あらゆる面において、彼らが成長しているという手応えを感じている」

 試合後、手倉森監督も満足気にそう語った。

 だからといって、リオデジャネイロ五輪への切符が約束されているわけではない。

 改めて確認しておくと、アジア最終予選の方式が今回、大きく変更された。前々回の北京五輪、前回のロンドン五輪と、過去2大会の最終予選は、4チーム×3グループによるホーム&アウェー方式のリーグ戦で行なわれ、各グループで1位になったチームが出場権を獲得できた。ところが今回は、来年1月にカタールで開催されるU-23アジア選手権が最終予選を兼ねることになり、そこで上位3位までに入ったチームに五輪の出場権が与えられることになった。

 つまり、“長期間にわたるリーグ戦”から“短期決戦のカップ戦”に変更されたのだ。

 各チームとホーム&アウェーの2試合ずつ戦うリーグ戦では、最終順位に実力差が反映されやすい。そのため、日本はいくら苦戦しようとも、最終的に首位に立ち、これまで出場権を獲得してきた。

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