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コスタリカに完勝も、日本のリオ五輪出場が危ういワケ

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 2014年1月のチーム結成以来、トータル17試合を戦ってきたU-22日本代表にとって、7月1日に行なわれた親善試合のU-22コスタリカ代表戦(2-0)は、これまでのベストマッチと言える内容だった。

U-22コスタリカ代表とのテストマッチで2-0と快勝したU-22日本代表。U-22コスタリカ代表とのテストマッチで2-0と快勝したU-22日本代表。 立ち上がりこそ、コスタリカの巧みにアングルを作ったボール回しと、日本のDFラインの裏を狙う攻撃に劣勢を強いられたものの、最初の10分間を凌ぐと、日本が主導権を奪い返した。1トップの浅野拓磨(サンフレッチェ広島)、トップ下の中島翔哉(FC東京)、右サイドハーフの前田直輝(松本山雅FC)がスピーディーに縦を突き、スピード不足のコスタリカDF陣を何度も慌てさせた。

「(浅野)拓磨のスピードを生かしていこうと話していた。自分がボールを持ったときには、スペースを開ける動きを心がけていた」(中島)

 ボールの奪い合いでも、中米の猛者に引けを取らなかった。なかでも素晴らしかったのが、ボランチの遠藤航(湘南ベルマーレ)だ。激しく寄せられてもボールを失わず、逆に何度も相手からボールを奪った。それだけでなく、今合宿のテーマである「縦の意識」を体現するように、常に縦パスを狙い、前線へのスルーパスを繰り出していった。

「当たり負けしなかったのは自信になりました。縦は常に意識しているけど、今日は相手がマークに食いついてくるという分析があったので、特に狙っていこうと意識した」と遠藤自身が振り返れば、手倉森誠監督も「攻撃のスイッチを入れてくれた」と賛辞を送った。

 先制点の起点となったのも、遠藤だった。遠藤のパスから左サイドバックの亀川諒史(アビスパ福岡)が仕掛け、そのクロスにMF野津田岳人(サンフレッチェ)が右足を合わせた。

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