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豊田陽平が驚いた「本田圭佑、内田篤人の変貌」 (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 松岡健三郎/アフロスポーツ●写真

 代表選手たちと行動を共にする中、強い刺激も受けた。例えばシャワールームでは同年代の内田篤人と一緒になり、目を丸くしたことがあった。昔は華奢な印象だった内田の太ももが、胴回りのように太くしっかりと付いていたのだ。胴体にハムをくっつけたように見えた。

「うっちー(内田)、それ、どうやって鍛えたの?」

 思わず、彼はそう訊ねた。

「向こう(ドイツ)でやっていたら自然に付くよー。あっちの選手は当たりも強いから」

 内田は軽い調子で応えたという。

「えー、ふっとー!!」

 豊田は思わず感嘆の声を上げずにはいられなかったという。試しに吉田麻也を呼んで横に並ばせてみた。ほとんど同じ太ももの太さだった。ドイツのピッチは重馬場で、踏ん張らないといけない状況もあるのだろう。あるいは、内田の場合は筋肉系の故障の直後のために鍛え上げていたということもあるに違いない。しかしそれらを差し引いても、信じがたい変貌だった。

<海外組は本当にしっかりした体をしている。これも環境が彼らを強くしているんだろうか>

 彼は本気で海外移籍を考えるようになった。豊田はJリーグでフィジカル能力が高く評価される選手で、その利点は自らも気づいている。自分は「下手くそな選手」と認め、下手さを隠す術も身につけてきたが、それで十分なのか、もっと技術的にもうまくなれるんじゃないのか、そんな発想が生まれた。事実、内田はひょろっとした印象があったのに、太く強い選手になっている。

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