【プロ野球】「走らないなら使わない」 高木豊が明かす近藤貞雄の"鬼采配" スーパーカートリオはこうして誕生した (4ページ目)
幸先のいいスタートを切った大洋は4月を7勝4敗2分と勝ち越し。7勝目を挙げた同29日の阪神戦では加藤が2盗塁、屋鋪が1盗塁と足をからめ、相手監督の吉田義男に「あのうるさい連中が......」と舌打ちさせた。近藤はこの時、俊足の1、2、3番を「高性能な3台のスポーツカー」と名づけ、「出塁したらすべて、ノーサインで走れ」と命じていた。
「走らなかったら、近藤さんには3人まとめて怒られていましたよ。『なんで走らないんだ?』って。いや、盗塁ってスタートが切れない時はあるし、足にもスランプありますからね。それで『走れないんです』って言ってるのに、『走らなかったらおまえらは使わない』とか言う。いい人でしたけど、びっくりするぐらいわがままなオッサンでしたよ」
(文中敬称略)
著者プロフィール
高橋安幸 (たかはし・やすゆき)
1965年、新潟県生まれ。 ベースボールライター。 日本大学芸術学部卒業。 出版社勤務を経てフリーランスとなり、雑誌「野球小僧」(現「野球太郎」)の創刊に参加。 主に昭和から平成にかけてのプロ野球をテーマとして精力的に取材・執筆する。 著書に『増補改訂版 伝説のプロ野球選手に会いに行く 球界黎明期編』(廣済堂文庫)、『根本陸夫伝 プロ野球のすべてを知っていた男』(集英社文庫)など
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