【WBC 2026】侍ジャパン敗退の裏にあった「徹底した日本対策」 ベネズエラ指揮官が語った緻密なゲームプラン (3ページ目)
打線を組むにあたっては、ヘッドコーチのロビンソン・チリノスと話し合い、出場する選手だけでなく、出場しない選手にも事前にその方針を伝えておいた。そうすることで選手たちの心理的な負担を和らげ、リラックスして試合に臨めるようにした。
この夜に下した多くの決断のうち、とくに攻撃時の2つが大きかったという。
初回にロナルド・アクーニャJr.の先頭打者アーチで先制したものの、その裏、大谷翔平にお返しの一発を浴び追いつかれた。チームが意気消沈しかけた直後、2回に先頭のエセキエル・トーバーが二塁打で出塁。確実に1点を取りにいく作戦も考えられたが、ロペス監督はグレイバー・トーレスをそのまま打たせた。
期待に応え、トーレスは二塁打を放ち再び勝ち越し。打線に勢いをつけた。選手のコンディションを的確に見極める眼力が、勝利を呼び込んだ。調子がいいと判断した選手には、とにかくバットを振らせた。
「この後、鈴木(誠也)に代わって出てきたベンチの選手(森下翔太)にダメージを受けたけどね。『どうしてこんなことが我々に起こるんだ』と、その時は思ったよ。我々のエース、レンジャー・スアレス(レッドソックス)は、残念ながら3回に少し苦しくなって、いくつか甘い球を投げてしまった。でも、それは野球ではよくあることだ。
しかし5回、マイケル・ガルシア(ロイヤルズ)がやってくれた。この場面は1アウト一塁。その時、名前は言わないけど、私のそばにいた誰かが、バントかエンドランを提案してきたんだ(笑)。そこで私はこう返した。『試合前の打撃練習を見ていなかったのか? あいつはでかいのを打つぞ』ってね。そのとおり、ホームランで1点差になっただろう。私にとって、あの判断も大きかった」
【切り札となったメジャー0勝左腕】
そして、ベネズエラが追い上げ、そして逆転する間にマウンドに立っていたのは、昨季韓国プロ野球で9勝を挙げたエンマヌエル・デヘススだった。メジャーでの初勝利を目指し、タイガースのキャンプに参加している左腕は、この試合の切り札といっていい存在だ。
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