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【WBC 2026】侍ジャパン敗退の裏にあった「徹底した日本対策」 ベネズエラ指揮官が語った緻密なゲームプラン (2ページ目)

  • 阿佐智●文 text by Satoshi Asa

 そのベネズエラが侍ジャパンを撃破し、17年ぶりのWBC準決勝進出と、2028年ロサンゼルス五輪への出場を決めた。

 そこには、「豪快だが気分屋」といったラテン野球のイメージとはかけ離れた、緻密なプランがあった。ベネズエラはロペス監督のもと、この日のために徹底して侍ジャパンを研究。大会全体の戦い方から、この試合のゲームプランに至るまで綿密に準備を進めてきた。

 現地記者によれば、その布石となったのが、プールD最終戦のドミニカ共和国戦だった。敗れはしたものの、この試合ではじつに8人の投手を投入している。

 侍ジャパン戦でマウンドに上がった7人の投手のうち、エドゥアルド・バザルド(マリナーズ)、ホセ・ブット(ジャイアンツ)、アンヘル・セルパ(ブリュワーズ)、アンドレス・マチャド(オリックス)、ダルウィン・パレンシア(カブス)の5人が、ドミニカ戦にも登板していた。

 この記者は、この夜の投手起用を「外科手術のように正確だった」と評している。

 ロペス監督は、日本戦の2日前に1時間半に及ぶミーティングを開いたという。そこで集めたデータを基に、日本打線を想定した試合のシミュレーションを行ない、チーム全体で話し合ったという。その準備があったからこそ、選手たちは自信を持って試合に臨むことができた。

「それは完全なチームワークの成果だった。もちろん私にもアイデアはあるが、多くの質問をし、周囲の意見にも耳を傾けた。自分の考えと合わなければ議論する。私たちはこれまでもずっとそうやってきた。ロースターもそうやって編成した」

【選手のコンディションを見極める眼力】

 なかでも重視したのは、日本ベンチのブルペン起用だった。

「彼らはデータを分析し、右対右、左対左といった細かな投手起用をしてくるからね。だから、そのブルペン起用にも対応できるように打線を組み、ベンチワークの準備もしていたんだ。でも今日は、そうした投手起用をしてこなかったので、少し驚いたよ」

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