【プロ野球】ヤクルト育成159キロ右腕の成長曲線「もう夢しかない!」 由規コーチも驚いた
ヤクルト投手陣の未来を担う剛腕とサブマリン(前編)
ヤクルトの廣澤優(24歳)と下川隼佑(25歳)は、昨年のドラフトで育成選手として指名され入団した。
身長193センチから150キロ台中盤のストレートを投げ下ろす廣澤は、二軍の中継ぎとして26試合に登板し、26回1/3を投げて防御率3.76ながら27奪三振、被本塁打0本と魅力的な数字を残した。
一方、アンダースローの下川は5月1日に支配下登録されると、一軍で2勝をマークした。
剛腕とサブマリン──ヤクルト投手陣の新しい力として、期待を寄せるふたりの未来予想図を思い描いた。
最速159キロを誇るヤクルト・廣澤優 photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る
【自己最速の159キロをマーク】
今季、ふたりの育成過程は投球スタイルと同じく、対照的なスタートを切った。
廣澤は、今年1年を「体づくり」、「投げる体力づくり」に費やした。育成を担当した由規二軍投手コーチは、次のように語る。
「彼は体格的に恵まれているのですが、ポテンシャルだけでやってきた感が否めなかった。課題は明確で、ブルペンに一回入ったら次の日は投げられないという体力面でした。そこで、投げる頻度、球数、試合数を設定しました。支配下選手になりたいという意欲が人一倍強いので、たくさん投げて、早く一軍で......という気持ちはあったと思います。
でも、そこに反発することなく黙々とやってくれました。僕は、育成選手とは本来そういうものだと思うんです。紙一重というか、まだ一軍で活躍できないけど、本当に投げられるようになったら、飛び級で活躍できる素材やポテンシャルを持っている」
廣澤は日大三高2年夏に甲子園出場。その後、「プロを目指すために」と社会人のJFE東日本へ進み、最速158キロを計測した。3年間在籍したのち、NPBへの道を切り開こうと独立リーグの愛媛マンダリンパイレーツに入団。そして昨年のドラフトで指名され、念願のプロ野球選手となった。
今年4月で24歳になった廣澤は、育成中心の指導方針にも「年齢とかでの焦りはなかったです」と言い切った。
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著者プロフィール
島村誠也 (しまむら・せいや)
1967年生まれ。21歳の時に『週刊プレイボーイ』編集部のフリーライター見習いに。1991年に映画『フィールド・オブ・ドリームス』の舞台となった野球場を取材。原作者W・P・キンセラ氏(故人)の言葉「野球場のホームプレートに立ってファウルラインを永遠に延長していくと、世界のほとんどが入ってしまう。そんな神話的レベルの虚構の世界を見せてくれるのが野球なんだ」は宝物となった。以降、2000年代前半まで、メジャーのスプリングトレーニング、公式戦、オールスター、ワールドシリーズを現地取材。現在は『web Sportiva』でヤクルトを中心に取材を続けている。




































