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【プロ野球】トライアウトに松山竜平、山足達也、又吉克樹らが込めた覚悟 選手会が守り抜こうとした「野球を続ける場」の意味 (2ページ目)

  • 村瀬秀信●取材・文 text by Murase Hidenobu

 広島一筋18年のベテランである松山。カープでユニフォームを脱ぐという選択肢も、「正直あった」と言う。それでも今年1年、不完全燃焼で終わってしまったこと、二軍の試合で「まだまだできる」と実感できたこと、そして家族から「好きなようにやってほしい」と背中を押されたことが、トライアウト参加を決意させたという。

「しっかり動けるところを見せたかったですし、なにより地元・マツダスタジアムでの開催だったことが一番大きかったですね。トライアウトには12球団をはじめ、さまざまな球団のスカウトが来てくれていますし、ここからまた活躍の場が広がる選手も出てくるでしょう。こういう場は絶対に残したほうがいいと思います。

 とくに若い選手にとっては本当に大事な場所になります。會澤(翼)会長をはじめ、トライアウトの場をつくってくれた選手会の方々、そしてそれを支えてくださったスポンサーのみなさんが、存続のために一生懸命努力してくれたことに、本当に感謝したいですね」

トライアウトを最後に現役引退を表明した山足達也 photo by Nishida Taisukeトライアウトを最後に現役引退を表明した山足達也 photo by Nishida Taisukeこの記事に関連する写真を見る

【山足達也が最後の打席に込めた思い】

 挑戦を続けるベテランがいる一方で、「今日が最後と決めてきました」と異例の"引退宣言"をしたのが、同じくカープの山足達也だ。先月25日に戦力外通告を受けた時点で引退を決意し、この日のトライアウトを"最後のプレーの場"と定めて参加。家族の前で見事に安打を放った。

「やりきったという思いが強いですね。ここまで8年間、なんとか食らいついてきたことを自分では誇りに思いますし、言い方は悪いですけど、『これ以上の伸びしろは感じない』というところまで頑張れた。

 今日のトライアウトは7打席必ず立つと決まっていましたし、僕のような守備固めで、試合に出るかどうかわからない選手は、家族全員にユニフォーム姿を見せられる機会が本当に少ないんです。だからこそ、こうしてトライアウトに出られてよかったなと思います」

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