ロッテの19歳「打てるキャッチャー」寺地隆成が語る現状と課題 「一番大事にしているのは試合で感じること」 (2ページ目)
【今後の課題と、ZOZOマリンならではのリード】
――キャッチャーとして多くのバッターと対戦してきましたが、マスク越しに見て特に印象に残っているバッターは?
寺地 各球団にすごいバッターがいるので、特定のバッターを挙げるのは難しいです(笑)。あと、一軍のバッターはアウトにするまでのプロセスがあまりイメージできないというか、常に疑って入っていますし、「打たれそうやな~」みたいな感覚がどこかにあるんです。探り探りにならないようにはしているのですが、考えてしまいますよね。「絶対に打つぞ、これ......」とか(笑)。
ただ、絶対に打つぞって思う時ほど意外に当たらないんですよ。逆に「よっしゃ、いけるわ」って思ったときに打たれてしまって、「あれ⁉」ってなることもあります。そういう時ほど甘く入っていることが多いんです。
――キャッチャー歴が短いぶん、伸びしろがあるという考え方もできますが、ご自身でどう感じていますか?
寺地 ブロッキングやキャッチングは、昨年に比べて自分でも成長を感じられている部分ですが、スローイングはまだまだだなと感じています。それと、高校時代は「とりあえず守っているだけ」という感覚だったのですが、相手打線を抑えることができた時に面白みを感じられるようになりました。「前回このバッターと対戦した時は、こういうふうに入って、こう抑えることができたな。今回はどう入ろうか?」とか、そういった部分がキャッチャーの醍醐味なのかなと思います。
――ZOZOマリンスタジアムは特有の風がありますが、風を考慮してリードすることもありますか?
寺地 若干やっかいな時はありますけど(笑)、風の状況や投げているピッチャーによって考えたりはしますね。センターからホームに向かって強い風が吹いてくる時って、風がバックネットに当たってはね返ってくるんです。そうなると変化球がよく落ちて、真っすぐはホップするんですよ。
そういう日に投げるのがオースティン・ボスさんや種市篤暉さん、田中晴也さんといった真っすぐが強いピッチャーであれば、ホップする真っすぐでファウルを打たせたり、空振りを取ったりしやすくなります。地の利じゃないですが、風を利用することはある程度できているのかなと思います。
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