「ポスト古田敦也」と呼ばれた米野智人が振り返る重圧 チャンスを掴みかけた時に訪れた体の異変 (5ページ目)
その後もキャンプやオープン戦で存在感を示した米野は、2012年に開幕一軍入りを果たすと、相手の先発が左投手だった試合では外野手として先発出場するなど、チーム内で存在感を示した。
「ヤクルトにいた頃は『打撃が課題だ』と言われていましたから、もしトレードがなかったら打撃を評価されることも、外野手への転向もなかったと思います。意外性のある打撃や勝負強さを評価してくれたことが、西武での活躍につながりました」
2012年4月26日の対ソフトバンク戦(ヤフードーム、現みずほPayPayドーム)では、当時"絶対守護神"と言われていたブライアン・ファルケンボーグから、逆転満塁本塁打を放った。2点リードを許した9回2死での一打は、「奇跡のグランドスラム」と呼ばれることになった。
西武の選手として放った米野の本塁打は、結局この1本だけだったが、米野は2015年まで西武に在籍。その後は日本ハムで1シーズンを過ごし、2016年に現役を退いた。
「僕は子どもの頃から捕手をやってきたので、まさかプロ入り後に別のポジションでプレーすることになろうとは、まったく思いもしませんでした。最初は『絶対に通用しないだろう』と思っていた外野手としても試合に出られたことは、その後の自分の人生でも少しだけ自信になっているんです」
引退後の米野は飲食店の経営者として辣腕を振るい、現在はかつて所属した西武の本拠地ベルーナドームで飲食店2店舗の運営を任されるなど、多岐にわたって活躍している。引退後もさまざまな形で挑戦を続けられるのは、現役時代に必死に自分自身の居場所を探し求めた経験、苦労があってこそなのかもしれない。
(後編:プロ野球3球団でプレーした米野智人が語る選手のセカンドキャリア 自身は飲食店経営、イベントMCも>>)
【プロフィール】
米野 智人(よねの・ともひと)
1982年、北海道生まれ。北照高から1999年ドラフト3位で捕手としてヤクルト入り。入団当初から"ポスト古田"の一番手と期待された。古田兼任監督が就任した06年には自己最多の116試合に出場。2010年に西武へ移籍、2012年に外野手にコンバートされたが、2015年限りで退団。同年オフ、日本ハムと捕手兼2軍バッテリーコーチ補佐として異例の契約を結び、2016年限りで引退した。引退後は、"体の中から綺麗に健康"がコンセプトのカフェ、「westside cafe」を4年経営。現在は、古巣である埼玉西武ライオンズの本拠地・ベルーナドームにて新規店舗を出店し、Westside合同会社代表を務めている。
オンラインショップ>> 公式X→@tomohitoyoneno
●取材協力(株)I for C WACCCA IKEBUKURO Wacca Coffee Club
イベント情報:スワローズOBのサタデーTALK!!
出演:宮本慎也、米野智人、荒木貴裕
日時:2025年5月10日(土)
開始時間:13:00
場所:WACCA IKEBUKURO 4F ギャラリー
住所:〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目8-1 4F
詳細はこちら>>
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著者プロフィール
白鳥純一 (しらとり・じゅんいち)
ライター。ソウ・スイート・パブリッシング所属。WEBサイト「キングギア」でのライティングをきっかけに取材活動を開始。スポーツの取材やインタビュー記事を中心に執筆を続けている。
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