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石毛宏典が振り返る潮崎哲也の8者連続奪三振「体は小さいのに、マウンドにいる姿は大きく見えた」 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

――昨シーズンは、ロッテに開幕から16連敗を喫してしまうなど、49勝91敗3分で最下位と苦しい1年になりました。

石毛 自分たちの現役時代にも7、8連敗はあったと思いますが、一方で9、10連勝することもありましたからね。やられても点を取り返せるチーム力がありました。

 昨年、「サラリーマンナイト」という社会人のファンを対象としたイベントに出演するためにベルーナドームへ行った日、西武のファームの試合も見たのですが、守備の際のカバーリングやバックアップができていなかったんです。"一事が万事"じゃないけれど、そういうところから"水が漏れている"と感じました。

 それと、多くの選手が「自分のスイングをすれば空振りをしてもOK」といった感じの野球に見えたのですが、それでは淡泊になって仕方がないだろうと。もちろん思いきり振ることはいいのですが、思いきり振っても当たるような技術指導をしなければいけません。やはり野球は、技術のスポーツですから。

――今シーズンはまだ始まったばかりですが、今の西武をどう見ていますか?

石毛 軸になる選手を我慢して育てなければいけませんし、選手は首脳陣に「育てたい」と思わせるようなものを見せなければいけない。そういう意味では、スタメンに定着した西川愛也は、走・攻・守が三拍子揃ったプレーヤーとしてブレイクの兆しを見せています。やはり、昨年に多くの打席を経験できたことが大きかったんでしょう。

 ドラフト2位ルーキーの渡部聖弥もいいですね。ただ、これから相手バッテリーの攻め方が厳しくなって壁にぶち当たると思うんです。そこを乗り越えていけるのか、そうなった時に首脳陣がどう起用していくのか。個人的には渡部に限らず、「これだ」という選手は腹を据えて使い続けてほしいです。

――チームの再建は、まだまだ難しい部分もあると思います。

石毛 チームには必ずそういう時期があります。潮崎ら球団スタッフと選手が、一丸となって取り組んでいってほしいですね。

【プロフィール】
石毛宏典(いしげ・ひろみち)

1956年 9月22日生まれ、千葉県出身。駒澤大学、プリンスホテルを経て1980年ドラフト1位で西武に入団。黄金時代のチームリーダーとして活躍する。1994年にFA権を行使してダイエーに移籍。1996年限りで引退し、ダイエーの2軍監督、オリックスの監督を歴任する。2004年には独立リーグの四国アイランドリーグを創設。同リーグコミッショナーを経て、2008年より四国・九州アイランド リーグの「愛媛マンダリンパイレーツ」のシニア・チームアドバイザーを務めた。そのほか、指導者やプロ野球解説者など幅広く活躍している。

◆石毛宏典さん公式YouTubeチャンネル
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著者プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

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