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【プロ野球】高木豊のセ・リーグ順位予想 キャンプで感じた巨人とDeNAの「差」とは? (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【2位予想:DeNA】

――昨季日本一を達成したDeNAは、2位予想となりました。

高木 打線に関しては心配ないですし、トレバー・バウアーが復帰して先発陣の層が厚くなりました。リリーフは多少の不安がありますが、今年は山﨑康晃の状態がよさそうですし、枚数は揃っています。心配なのは守備です。守備が破綻したら、3位の可能性もあるかなと。

――1位に予想した巨人と比べると、守備面で劣る?

高木 守備力の差は感じます。あとは"緊張感"です。キャンプを見ていても、巨人はすごくいい緊張感のなかでやっていました。それが勝ち負けにどれだけ影響するのかは、数字で見えるものではないんですが、長いシーズンを考えると緊張感の差はけっこう影響が出ると思うんです。

2023年に阪神がリーグ優勝と日本一を達成した時は、同年に岡田彰布監督が就任して、キャンプの時点ですごい緊張感があったんです。そんな緊張感が出せるのは、強いチームの条件のひとつだと思います。

【3位予想:広島】

――3年目の新井貴浩監督率いる広島は3位と予想されました。

高木 昨年は9月4日までは首位でしたよね。そこから9月は月間20敗(5勝)を喫して脱落してしまいましたが、打てないことが主な要因でした。昨年は開幕早々に新外国人選手が離脱して苦労しましたが、今年は新外国人選手のサンドロ・ファビアンとエレフリス・モンテロが悪くない。この2人が打つとすごく楽になるはずです。パワーがありますし変なクセもないので、けっこう適応していくんじゃないかと。

――ただ、攻守の要である坂倉将吾選手が、右手中指骨折で離脱しているのが痛いですね。 

高木 確かにバッティング面は痛いですが、先ほど挙げた両外国人選手が仕事をしてくれれば穴は埋まると思うんです。守備面に関しては會澤翼のほうがまだまだ上ですしね。

 野手だと二俣翔一もいいですね。オープン戦では継続して結果を出していますし、長打が打てて足もある。使ってみたい選手になってきましたよね。内外野を高いレベルで守れることもチームにとって大きいですし、開幕スタメンのチャンスは十分にあると思います。

 それと、ピッチャーがいいです。九里亜蓮(現オリックス)が抜けた穴は常廣羽也斗や森翔平、玉村昇悟、ドラフト2位ルーキーの佐藤柳之介らが埋めていくでしょう。そして大瀬良大地、床田寛樹、森下暢仁の先発3枚がしっかりしていますし、リリーフも塹江敦哉やテイラー・ハーン、栗林良吏らがいて層が厚いです。

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