【プレミア12】メジャーを知るドミニカの伝説のスカウトは侍ジャパンをどう見たのか? (4ページ目)
かたや、アルカンタラも来季の所属先を探しているなか、日本のファンとの交流に背中を押されていると話す。
「日本では文化、プレー環境が少し異なるが、チームの一員として俺のことを受け入れてくれた。今日も清宮(幸太郎)、五十幡(亮汰)、北山(亘基)、コーチだった金子(誠)さんと再会できてうれしかったよ。特に金子さんは父親のような存在で、日本にいるときはいろいろ助けてくれたんだ。日本のファンは今もSNSを通じてメッセージを送ってくれて、応援してくれるからうれしいよ。日々、もっと成長しようと思わせてくれる」
日本に敗れた試合後、ドミニカのクラブハウスでは長めのミーティングが行なわれ、今大会で国を代表して戦えた誇り、そして野球を通じてすばらしい時間をすごせた幸せを分かち合っていた。
MLBで40人枠の選手は出場しないプレミア12だが、ショーケースのような意味合いもあれば、国家を代表してプレーできることに喜びを感じている者たちもいる。試合後、アルカンタラとハンソンが見せた幸せそうな笑みは、大会の意義を物語っていた。
著者プロフィール
中島大輔 (なかじま・だいすけ)
2005年から英国で4年間、当時セルティックの中村俊輔を密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『山本由伸 常識を変える投球術』。『中南米野球はなぜ強いのか』で第28回ミズノスポーツライター賞の優秀賞。内海哲也『プライド 史上4人目、連続最多勝左腕のマウンド人生』では構成を担当。
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