今中慎二が語る中日・根尾昂の現状とドラ1・金丸夢斗への期待 理想の育成・起用法や課題は? (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【ドラ1の金丸は「コンディションが万全になってから」】

――続いてドラフト1位で指名した金丸夢斗投手についてお聞きします。ピッチングを見たことはありますか?

今中 今年3月に、侍ジャパンのトップチームが欧州代表と強化試合をやりましたよね。その試合で投げていたのは少し見ました。

――同じ左ピッチャーとして、印象はいかがでしたか?

今中 「いいボールを投げているな」と思いましたよ。特に真っすぐです。ただ、今年は腰痛に苦しんだとも聞きます。気になるのはそこなんですよ。腰をやってから、球威がガタっと落ちたという話を聞いていたので。

 腰痛は、プロとしてやっていく上でつきまとう部分です。とはいえ中日も、それをわかったうえで指名しているわけですけどね。要は、今後どのようなプランでやっていくかということ。育成法しかり、起用法しかり、どういうポジションを与えてやっていくのかというのも注目です。

――開幕ローテーションに入れれば理想的だと思いますが、無理は禁物でしょうか。

今中 入れればいいですが、先々のことを考えたら無理してそこに合わせる必要はないのかなと。仮に開幕ローテーションに入れたとして1カ月でパンクしてしまうよりも、じっくり調整して6月の交流戦明けぐらいからでもいいから、コンディションが万全になってから出すほうがいいと思います。

 メディアや世間は「開幕一軍」「目標は新人王」などと言うと思いますが、周囲がそれをどう止めるかですね。大物ルーキーで注目されるので、首脳陣も使いたくなる気持ちも出てくると思いますが、止めることも必要です。根尾もそうだったじゃないですか。1年目の新人合同自主トレでの(右腓腹筋の)肉離れで出遅れていましたが、オーバーワークは禁物ですし、絶対に故障させたらダメ。金丸についても一番心配している部分はそこです。

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