今中慎二が語る中日・根尾昂の現状とドラ1・金丸夢斗への期待 理想の育成・起用法や課題は? (2ページ目)
――フォアボールを出してしまう原因はどこにあると思われますか?
今中 先ほど(前編で)もお話しましたが、根尾の場合も精神的な問題が大きいような気がします。今の選手は技術がありますし、メンタルを強くすればストライクは入るんです。根尾も高校の時はそうだった。アマチュア時代にストライクを取るのに四苦八苦していた投手が、プロに入る例はあまりないですから。
では、なぜプロ入り後にストライクに入らないことが起きてしまうのか。自分も若い頃そうだったのですが、やっぱり"怖さ"なんです。ずっと「打たれちゃいけない」「フォアボールを出しちゃいけない」という意識があると、そうなってしまうんですよ。
――登板を重ねるなかで自信をつけていくしかない?
今中 そう思います。今はいろいろな球種を持っていますが、一番投げる球種はやっぱり真っすぐ。そこに自信がないとしんどいです。いい真っすぐは、バッターが狙っていてもタイミングが合わなければ差し込まれたり、打ち損じたりするので、そこを突き詰めていかないと。
ファームで変化球を投げてコソコソ打ちとったところで、一軍ではなかなか通用しません。そこは、根尾がしっかり課題を持って投げていたかどうかが大事です。結果欲しさにファームで投げていたら、一軍では答えが出ない。ファームでは打たれてもいいですし、「自分が何をすべきか」が明確になっているかどうかを重視すべきです。もちろん結果を出して自信をつけて一軍へ、という選手もいますが、根尾はもう何年もやっているわけですし、大事なところはそこではないのかなと。
――来季はプロ7年目、投手としては4年目のシーズンを迎えます。
今中 新しい部分をなんとか見せていかないと。監督が代わったからといって、基本的に根尾を見る目はあまり変わらないと思います。井上一樹監督が何か新しい部分を伸ばそうというように見てくれれば、またちょっと違った面が出る可能性はありますけど。今までと同じようなイメージで見られるとなれば、それを覆していくのはなかなか難しいと思います。
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